マリィのハッピー読書手帖

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「わたし、定時で帰ります。(原作)」朱野帰子の書評・あらすじ・感想

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主人公の東山結衣は「わたし、定時で帰ります。」を入社以来、貫ぬいている。ところが新任のマネージャー福永清次が強引に獲得した案件のせいで、結衣たち部下は過酷な長時間労働を強いられるはめに…

 

 

朱野帰子さんの紹介

朱野帰子さんは売れっ子の小説家さんです。2009年「マタタビ潔子の猫魂」で第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞。2013年「駅物語」がヒット。2015年「海に降る」はドラマ化されました。

「わたし、定時で帰ります。」は「わたし、定時で帰ります。ハイパー」と共に、TBS火曜ドラマ、吉高由里子さん主演で2019年4月16日~6月25日まで放映されました。

 

朱野帰子さんの本

わたし、定時で帰ります。 (新潮文庫)

わたし、定時で帰ります。

わたし、定時で帰ります。 ハイパー

 ↓2019年11月6日発売予定(ドラマDVD)

わたし、定時で帰ります。Blu-ray

 

「わたし、定時で帰ります。」を読もうと思ったきっかけ

テレビドラマで今現在放映されている本だと思ったから。もう放映終わっっちゃってるとは知らなかった。(汗)でもどんな内容か読んでみたかった。

 

「わたし、定時で帰ります。」のあらすじ

第1章 皆勤賞の女
第2章 スーパーワーキングマザー
第3賞 会社に住む男
第4章 期待の新人
第5章 仕事が大好きな人

主な登場人物

主人公

東山結衣…制作部所属。どんな繁忙期でも定時ダッシュ。
種田晃太郎…結衣の3つ上で元カレ、今は上司。サブマネージャー。仕事中毒。

ネットヒーローズ社

制作部

福永清次…新しく入社してきた制作部のマネージャー。
三谷佳菜子…結衣の同期。皆勤賞女。同僚が休むのも許せない。
賤ヶ岳八重…結衣の2つ上の先輩。産休から復帰。出世の野心あり。
来栖泰斗…新人。結衣のアシスタント。すぐ「辞めたい」と言う。
吾妻徹…ほぼ会社に住んでいる。でも仕事あんまりしてない。

 

石黒良久…結衣の2つ下。管理部のゼネラルマネージャー。過酷な労働が元で糖尿病になる。
灰原忍…ネットヒーローズ社の創業社長。石黒を贔屓にしている。
丸杉宏司…新しく転職してきた執行役員。

星印工場

牛松翔…結衣の得意先のウェブ担当。低予算で無理難題を言う。
武田…新任の広報課長。せっかくまとまりかけた契約を覆す。

ベイシック社

諏訪巧…結衣の婚約者。結衣のライバル会社に勤めている。
三橋…巧の部下。後に巧と恋愛関係になる。

種田柊…晃太郎の弟。ツイッター名は「愁」結衣から仕事をもらっている。
王丹…上海飯店のオーナー。結衣から依頼されて翻訳の仕事もしている。

あらすじ

結衣は、32歳で入社10年になる中堅社員。毎日定時退社で、会社の近くの上海飯店でビールを飲むのが日課。毎日平和な日々を過ごしていた。対する晃太郎は、2年前にネットヒーローズ社に入社し、今は結衣の上司で、毎日残業、土日も仕事をしているワーカホリックだ。

 

最近、福永清次が制作部のマネージャーに任命された。実は、種田晃太郎は、福永が経営するベンチャー企業の元社員で、福永は晃太郎が会社を辞めた後、自分の会社を売却し、同業他社を渡り歩いた後、ネットヒーローズ社に引き抜かれた。

 

結衣の平和な日々は、福永がとってきた案件のせいで、徐々に脅かされ始めることになる。晃太郎は、結衣を星印の案件のチーフに任命。星印の案件は、福永の無謀な見積もりが社内で承認されてしまい、あり得ない予算と納期で、制作部のメンバーはおろか、下請けの外注先の人間まで過労で倒れる始末。

 

星印のウェブ構築の仕事は果たして期日までに終わるのか?赤字を免れるのか?結衣は定時で帰れるのか…?

 

「わたし、定時で帰ります。」の感想

全体的にキャラが濃いです。特に福永清次が「ありえへん上司」です。福永は、自分が経営していた前の会社からの、得意先である星印工場から受けた案件を、相手側のいいなりに、安い予算で引き受けてしまいます。

 

「外注に出さずにさ、自分とこで全部やれば安くなるでしょ。チーム全員でちょっとずつ残業すればさ、間に合うかもしれないよ」
「福永さんの見積もりでは赤字が出るのが確実なので、まず社内審査を通りません。」

って通っちゃったんですよね。見積もり。( ゚Д゚)(驚愕!)

 

「牛松様。吾妻のお答えした検証方法には、追加予算が2百万円は必要です。以上」

これは後に「吾妻事件」と呼ばれ、深夜に牛松と吾妻との間で、勝手にやりとりされた、セキュリティ検証についての追加案件で、星印では、追加予算は組めないとのこと。

 

この時福永は「安心して、なんとかするから」と牛松に返事してしまいます。ただでさえ、大赤字なのに、お値段据え置きで、仕事がさらに増えるという…。しかも、福永は、自分で仕事せずに、晃太郎に「なんとかしてやって」と振るので、晃太郎はさらに仕事が増えます。

 

ちなみに、吾妻も面白いです。勤務時間中にスーパー銭湯は行くわ、会社に寝袋は置いてるわ、癒しのBGMは流すわで、夜中に何をしてるのか?仕事を何と思っちょる~?って突っ込みたくなります。

 

なんだか、見えない何かの力によって、あらぬ方向へ事態は進んでいきます。なんで、福永は、要領よく仕事せずに済んでしまうのか?うまい具合にすり抜けるんですよね~。いますかね?どこにでもこんな上司って。(・へ・)

 

「それから、新しい外注さんにはさ、今期の請求はナシでって言っといて」
「これ以上、赤字出たら僕らの評価に影響するよ。石黒さんもうるさいし。来期にまた発注するから。その時一緒に支払いますって言って」

福永~、外注さんにお金払えへんのかい!( ゚Д゚)(エッ)
来期ほんまに仕事あるんか~?

 

おまけに他部署から、人員を借りることが出来ないと知った福永。何を言い出すかと思ったら。

「明日から朝活しよう。1冊ずつ経済の本を読んできて、感想を言い合おう」

日本経済がどんなに厳しい状況か、認識を新たにして、もっと必死になれと。

 

経済の本、いつ読むー?みんな毎日残業してんのに。朝活って何やねん。( ˘•ω•˘ )
もう、みんな十分必死ですわ。正月休みに湯布院行ってるあんたと違うで~。

 

結衣もなにげに定時で帰ったりしてるけど、福永が強烈過ぎてかすみます。福永どんだけ?こんなブラック上司、全国に放映して大丈夫やったん?ドラマ見なかったけれど。

 

しかし、結衣も福永も、晃太郎がいるから各々やりたいようにできるわけで。結衣が定時で帰った後の仕事は、晃太郎がやるんだし、福永の無理難題も、晃太郎が引き受ける。でも、晃太郎はなんだかんだ言っても結局は仕事を引き受けてこなしちゃうんですよ。学生時代に野球やってたんで、我慢強いので。

 

なんで晃太郎はキレないんだろう?って思いますよね。(・o・)

 

「わたし、定時で帰ります。ハイパー」に続く。

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わたし、定時で帰ります。

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