マリィのハッピー読書手帖

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あの有名テニスプレーヤーの元コーチが語る「心を強くする」サーシャ・バインの書評・要約・感想

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「心を強くする」は、大坂なおみ選手を世界ランキング1位に導いたサーシャ・バイン氏の「世界一のメンタルを作る50の方法」です。本番での成果につなげる日常の過ごし方や、プレッシャーに対する対処法、勝負に対する考え方など。

 

 

サーシャ・バインさんの紹介

セルビア系ドイツ人。テニスコーチ。元テニスプレーヤー。父の英才教育により4歳からテニスラケットを握る。父は息子をプロテニスプレーヤーに育てるのが夢で、財産のほとんどを息子のテニスに注ぐ。

 

当時両親は不仲で、その原因は自分にあると思ったサーシャ・バインさんは13歳の時に自殺をする寸前まで精神的に追い詰められる。

 

15歳の時、当時セルビアに住んでいた祖父が毒殺される。その直後父が運転していた車が高速道路の壁に激突し死亡。死因は飲酒居眠り運転とのことだったが、サーシャ・バインさんの父親は飲酒の習慣がなかった。

 

という少々ドラマティックな過去を持つ方です。

 

ヒッティングパートナー(練習相手)としての経歴

2007から8年間 … セリーナ・ウィリアムズ(元世界ランキング1位)
不明     …ビクトリア・アザレンカ
不明     …スローン・スティーブンス
2017~2018年 … キャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク初元世界ランキング1位)

 

生まれ故郷のミュンヘンでテニスコーチをしていた22歳の時、セリーナ・ウィリアムズにヒッティングパートナーとしてスカウトされ、プロテニス業界へ入ります。

 

2018年からは、当時世界ランキング68位だった大阪なおみ選手のヘッドコーチに就任。大坂なおみを、日本人初の全米オープン優勝に導いたことを認められ、2018年に、WTA年間最優秀コーチに選ばれる。大坂なおみ選手を世界ランキング1位に導きました。

 

大坂なおみさんの紹介

3歳からテニスラケットを握る。4歳の時にアメリカ合衆国に移住。10歳の時に姉とのダブルスで全国公共公園テニス協会選手権優勝。2019年、四大大会連続優勝を果たし、アジア初世界ランキング1位を獲得した。姉の大坂まりもプロテニスプレーヤー。2019年に日本国籍を選択。選手登録は日本。

 

↓サーシャ・バインさんの本

 

 

本を読んで分かる二人の性格

サーシャバインさん

自分に素直で、正直に気持ちを相手に伝えるオープンな性格。元々テニスプレーヤーとしての野心はあまりない。人の役に立つことがこのうえなく幸せという人。面倒見が良い。選手から頼まれた雑用も嫌な顔せずこなす。完璧主義ではないが、100%全力をつくすことを求める。ユーモアがある。

 

本人曰く「テニス愛とポジティブ思考はまかせろ」( ˘•ω•˘ )

 

大坂なおみ選手

元々は控えめでシャイな性格だが、テニスに関しては別。優勝に対する野心が人一倍強い。闘争本能がとても強い。ユーモアがある。時間をきちんと守る。温和な性格。

 

「心を強くする」の要約

はじめに
1章 心は強くなる
2章 プレッシャーもストレスも手なづける
3章 感情の力を使う
4章 勝ち続ける
5章 人生も「心の力」で動かせる
エピローグ なおみとの別れ
特別公開 サーシャ・バインの2018全米オープン日記

 

本は、エッセイ形式になっていて、一つのテーマが5~6ページで構成されています。文章の最後には、そのテーマの内容が、数行のまとめで締めくくられています。

 

最初から最後まで通して読んでもいいし、忙しい人は、気になるところだけをサッと読むこともできます。

 

読み終わった後、「あれどんな内容だったっけ?」と思ったら、テーマの最終行のまとめの部分だけ読み返せば、内容が分かるようになっています。

 

内容をマリィ的に分類すると、アスリートとしての日常の過ごし方や練習方法、プレッシャーやストレスに打ち克つテクニック、勝者のマインドなど、全部で50のルールがあります。

 

アスリートとしての日常の過ごし方や練習方法

・小さな目標を丹念にこなすことを心掛ける
・ゲンかつぎを含むルーティンをこなす
・スキルの鍛錬に必要なフォーカスと集中力
・熟睡なくして栄冠なし
など。

 

「フォーカス×集中力」この相乗効果なくして練習とは言えない

何を伸ばすか焦点を絞る(フォーカス)。磨きをかけたい技をひとつに絞って、その練習に時間をかける。その上で、集中力を持続させる訓練をする。

 

集中力が持続できないと、スキルが安定しません。常に安定した実力を発揮するためには、集中力を養うことが大切とのこと。

 

これは、料理などの習い事や、資格取得などの勉強、仕事などに応用できるテクニックです。

 

ストレスやプレッシャーに打ち克つテクニック

・大切なのは結果ではなくプロセス
・完全主義を捨てる勇気
・自分のモチベーションを再確認する
・持てる力を100%全力で発揮する
・普段からストレスにめげずに決断することに慣れておく
など。

 

結果とプロセスどちらが大切?

 

勝敗よりも、練習で学んだことをどれだけ試合に生かしているか、本番でいかに自分が持てる力を100%発揮出来ているかの方が大切。

大切なのは、日ごとに下す一つ一つの決断を含めて、仕事の全プロセスを見つめなおすことなのだ。要所要所での選択さえ間違わなければ、望みの目的地には必ずたどり着ける。

 

本番で自分の力をフルに発揮するためには、日常生活のこまごました選択が重要。例えば、朝食に何を食べるか、いつ練習していつ休憩するか、いつ就寝するかなど。

プロセスから目をそらすと、えてして学ぶことがおろそかになる。結果だけしか眼中にないと、意欲も失われて最終的な目標を見失ってしまう。

 

本番の成果とは、勝つか負けるかの博打ではなく、日常のこまごました積み重ねが目に見える結果として現れるものだから。

 

勝者のマインド

・失敗の味を徹底的に味わっておくと本番で楽になる
・二番目に甘んじるのは、自分を大切にしない人
・体を鍛えてしまえば心もおのずと強くなる
・リスクだけが本当に心を強くする
など。

 

失敗は成長の原動力

 

負けることによって自分のプレイの欠点や改善すべき点が分かる。

これは先に挙げた「プロセスを重視する」につながる考え方で、失敗から改善点を見つけ、日常生活の自分の行いを重視するという意味です。

 

難関をくぐり抜けた者、挫折と落胆の味を舐めた者こそが、往々にして素晴らしい結果を出し、大成功をおさめることができる。挫折を乗り越えた者の武器は、「どんな困難に直面しても自分は乗り切れる」という自信だろう。

これはアスリートとしてのマインドなので、すべての人に応用できるわけではないと思いますが、人生の中で辛いことが起こったとき、それはプロセスであって、最後にはそのつらい経験でさえ自分の血肉になると思えば、現状のつらさも半減するだろうと思います。

 

話はそれますが、悩みや問題は、解決できればそれは自分の知見になります。

知見を使ってお金を稼ぐということについて最後の方で少し触れています。
自分と同じ悩みを抱えている人は世の中に沢山いて、みんな解決方法を探しています。

www.happy-notebook.com


「心を強くする」の感想

サーシャバインさんの、大坂なおみ選手に対する尽くしっぷりが感動ものです。

 

勝負に勝つために、大坂なおみ選手がしている「ゲンかつぎ」に便乗したり。

なおみは全米オープンの14日間、毎日、同じ朝食「サーモンベーグル」をとっていたのだ。私もやはりゲンをかついで、同じ朝食「サーモン、エッグ、トースト」をとっていた。美味しいサーモンも14日間つづくとさすがに飽きてきたが、他の朝食に切り替えるつもりはなかった。別になおみからそうしてと頼まれたわけではなく、自分もそういう主義だったからだ。もし、なおみから、「ゲンかつぎでわたしと同じサーモンベーグルにして」と頼まれたら喜んでそうしていただろう。

 

別に頼まれてもいないのに。(;´・ω・)

 

試合中、私はつとめて明るい表情を浮かべているように心がけた。なおみがちらっとこちらを見たときに、「あの顔なら大丈夫、わたしはうまくやっているんだ」と安心してもらえるように。

それにしても、あの決勝の最中、なおみの目に映るのが私の上半身だけでよかった。あのとき、観客席の手すりに隠されていたけれども、私はしきりに脚を揺すっていた。

 

試合の本番中、大坂なおみ選手を緊張させない為に、コーチとしての自分に余裕があるところを見せようという気持ちから顔の表情にはとても気を配られていたようです。

 

顔は上出来やったけど、隠れた足は貧乏ゆすりで震えてる。(; ・`д・´)

 

足首をひねって靭帯を損傷しているのに、痛みを我慢して大坂なおみ選手の練習相手を務めたり。

なぜそんな無茶をするのか?答えは簡単で、あなたくらいぼくの人生で大切な存在はない、ということをプレーヤーに示すため。それ以外にない。

 

犬の散歩、ランチを取りに行く、洗濯物を預かるなどの雑用も、「選手がテニス以外のことで頭を使わずに済むよう」にとの気持ちから

「もっと雑用を引き受けてもいい」とすら思っていた。

そうです。

 

セルフイメージの話

サーシャ・バインさんの選手に対しての忠誠心、献身的な支えは、選手のセルフイメージを高く引き上げます。

 

「これだけ大切に扱われる私は世界ランキング1位の女王にふさわしい人間なんだ」

という気持ちは、大坂なおみ選手の実力のどこかに少なからずとも影響していると私は思います。

 

これは大坂なおみ選手だけに限らず、コーチを引き受けたすべての選手に対して行っているそうです。

 

これを読んで「私には大切に扱ってくれる人なんか周囲にいない」と思う人がいるかも知れませんが、その場合は、自分で自分を大切に扱うと良いですね。2番目で妥協しない、自分を安売りしない、自分の力を100%全力を尽くすなど、自分でセルフイメージを上げる習慣をつけるといいですね。

 

サーシャ・バインさん自身、とてもセルフイメージの高い方です。

 

2018年からの約1年間、サーシャバインさんが、大坂なおみ選手と離れて過ごした日数は、たったの13日間。本物の親子よりも密度の濃い日々を過ごされていたお二人。

 

それが突然の大坂なおみ選手からの一方的な解約通告。解約理由はサーシャバインさん側には伝えられていないそうです。

 

なおみと共にすごした日々が懐かしく思われるのは当然だろう。なおみの温和な人柄、あの恥じらいをふくんだ笑みや、罪のない皮肉に親しく触れた日々が懐かしい。パーム・ビーチ・ガーデンの自宅から、練習が行われるボカ・ラトンのクリス・エヴァート・アカデミーまで車を飛ばした日々が懐かしい。それよりも何よりも、なおみと何でも素直に語り合えた日々が、いまは愛おしくてたまらない。私は本当になおみが好きなのだ。あんなに素敵な女の子はめったにいないといまでも思っている。

サーシャバインさんの「素直さ・オープンさ」がこの文章で伝わりますかね?
読んでいるこちらが照れちゃう。(笑)(#^.^#)

 

なおみちゃんの気持ちが万が一にも変化があって、またコーチとしてサーシャバインさんが再任出来ればいいのになぁ、と思います。

 

なおみちゃん、この記事読んでる~?(;´・ω・)
(絶対読んでない。)

 

サーシャ君、なおみちゃんとまた一緒に仕事したいって。(照)

 

心を強くする 「世界一のメンタル」50のルール

 

 

 

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