「日本一稼ぐ弁護士の仕事術」は、24歳のフリーターだった福永活也さんが弁護士になり、独立して弁護士業だけで年収5億円以上を達成し、「日本で一番稼ぐ弁護士」になった、これまでの半生と、その半生の中で培われた考え方や物事のとらえ方、人生の楽しみ方について書かれた本です。
福永活也さんの紹介
弁護士、実業家、冒険家。
名古屋工業大学卒業後、24歳までフリーターとして働くが、関西大学法科大学院で法律を学び、27歳の時、司法試験に出願者数7,842人、合格者数2,065人のうち、56位で一発合格。弁護士として法律事務所で働き始め、5年目に独立。独立1年目から誰も雇わず、2年連続で、弁護士業だけで年収5億円以上を達成し、「日本で一番稼ぐ弁護士」となる。
冒険家グランドスラム(世界七大陸最高峰の山頂と北極点及び南極点の全9極地点に到達すること)に挑戦されていて、2019年7月の時点で、北極点以外を制覇されています。
現在は下記の通り、多岐にわたる活躍をされています。
不動産投資、レストラン経営、モデル事務所経営、人狼ゲーム店舗経営、健康麻雀店経営、ファッションブランド経営、タレント、冒険家、MENSA会員、物書き、寿司職人専門学校生、ベンチャー起業家、投資家 etc.
↓福永活也さんの本
「日本一稼ぐ弁護士の仕事術」を読もうと思ったきっかけ
「24歳のフリーター」さんが、どうして弁護士になろうと思ったのか、どうやって年収5億円以上も稼ぐまでに自分を変えたのか、稼ぐ弁護士になるまでにやったこと、などが知りたかったし、本を読んで何か得ることがあれば、自分の人生に役立てたかったのと、書評を書くことによって、当ブログを読んでくださる方と気づきをシェアしたいと思った。
「日本一稼ぐ弁護士の仕事術」の要約
はしがき
Chapter 1 日本一稼ぐ弁護士の「仕事」の考え方
Chapter 2 日本一稼ぐ弁護士の「仕事」のやり方
Chapter 3日本一稼ぐ弁護士の「人生」の考え方・楽しみ方
終わりに
弁護士になる前の福永さん
1900g未満の未熟児として生まれ、高校生の時「IgA腎症」という難病に罹患し、10年以上悩まされる。法科大学院の時に手術をして根本治療に成功するも、薬の副作用で1年程、2日に1度、家で寝たきりの生活を余儀なくされ、その間は他の学生の半分しか勉強時間が確保できなかった。
父は高卒の会社員、母は小さな土産物屋店を経営している自営業者で、特別裕福なわけではなく、特別なコネがあるわけでもなかった。
精神的に不安定な実父より、中学生の頃から23歳で父親が病気で亡くなるまで、モラハラやセクハラを含む虐待を受けていた。そのため、非行に走り、1か月間家に帰らない時期もあった。
地方の公立高校で平均以下の成績、大学卒業後は、専攻とは関係のない住宅の外壁リフォームの営業職に就くも、2か月で退職。その後は生活のためだけにフリーターとしてレンタルビデオ店で働いていたが、仕事ぶりをいつも先輩に注意されていた。
福永さんは当時を振り返ってこう語っています。
大学在学中も勉強に打ち込めずに漫然と卒業し、何の目的意識も持てずに、専攻とは全く関係ない住宅の外壁リフォームの飛び込み営業の会社に就職しました。就職後も毎日怠惰な仕事をするのみで何も楽しいとは思えず、会社にもいづらくなり、わずか2ヵ月で退職してしまいました。その後、生活のためだけに24歳までフリーターとしてレンタルビデオ店でレジ打ちや品出しのアルバイトをしていました。しかし、このアルバイトでさえ、真面目に働くことができず、商品の陳列や包装の仕方が悪いといつも先輩に怒られ、不甲斐ない毎日を送っていました。 6ページ
弁護士を目指すきっかけ
どこにでもいそうな20代前半の男性だった福永さんですが、父の死をきっかけに、自分の人生を真剣に考えていたところ、テレビドラマ「カバチタレ!」を観て、法律に興味を持ちます。
当時の私にとっては、弁護士はあまりにも遠い存在で、司法試験に合格しようなんて選択肢に入れるという発想すらなかった 74ページ
最初から弁護士を目指したわけではなかった。
当時の福永さんは、自分に自信がなくて、弁護士になるなんて考えることすらなかったのですが、当時の自分でも簡単にできる、ちょっとした行動を起こします。
私が最初に取り組んでみようとおもったのは、当時流行っていた『カバチタレ!』という行政書士を扱ったドラマの登場人物の物真似でした。
ドラマの中では、法律を知らない登場人物が、行政書士試験の勉強を始めるシーンがあり、それを見た福永さんは、書店で読みやすい可愛いイラスト付きの参考書を買って勉強し始めた。
行政書士試験の参考書を読んでみるという、当時の私でも手が届く小さな目標を立てて、まずは一歩目を進んでみたところ、学んだ法律知識で少し得意げになれるのが楽しいという、ほんの小さな成功体験を得ることができました。 75ページ
行政書士の勉強を始めたのですが、試験には落ちてしまいます。
ですが、この小さな成功体験を得たのがきっかけで、主体的にする勉強が楽しいと感じた福永さんは、人生を一からやり直す覚悟で、本格的に勉強して弁護士を目指すために、関西大学法科大学院に進学しようという行動につながっていきます。
福永さんの成長過程
法科大学院1年目
漫画ですら活字の多い本は読まないくらい読書の習慣がなかった。1日で30ページしか専門書を読めなかった。しかも、まるで内容を理解できず、何度も同じ個所を読み返していた。
それでも同じ本を何度も繰り返して読むと、3、4回目くらいから少しずつ内容が理解できるようになってきた。
法科大学院2年目
1回読んで少しは内容がわかるようになってきた。
法科大学院3年目
1回読めば十分理解できるようになり、本を読み進めるペースが上がった。
このように、福永さんは今まで出来なかったことを、数年間継続することで、少しずつ出来るようになってきたことが分かります。
福永さんは自身が成功した要因について、このように語っています。
私は自分なりに楽しいと思えることを探し、その対象が見つかると、とことん一生懸命に、かつ楽しみながら取り組むことが得意なのだと気が付きました。そして、挑戦の原動力となるモチベーションを高めて維持するための行動指針を数多く持っていることに気が付きました。8ページ
福永さんは、行政書士の試験を受けるという、本人にとっては思い切った行動を起こしたわけですが、試験には落ちてしまいましたよね、でも福永さんはその失敗にフォーカスせず、「主体的に勉強するのが楽しい」という、自分の気持ちにフォーカスしたところがポイントなんですよね。
物事を達成するには、行動を継続する必要がありますが、人は失敗が続くと自信を無くしていきます。失敗にフォーカスすると、「自分はダメな人間だ」と自分にダメ出しをし、自分で自分自身に低評価を与え、また失敗するという負のスパイラルが起き、どんどん行動する気力が萎えてしまいますよね。
司法試験受験生の時は、その日に専門書を読んだページ数をカレンダーにメモしていき、それを定期的に計算して、一日平均が上がり下がりするのを株価のように楽しんでいました。そうすると、例えば、「今日あと10ページ読めたら今日は一日平均40ページの大台に乗せられる!」といった具合に、今のモチベーションを高めてくれました。
福永さんは、失敗にフォーカスせず、日々行う勉強をゲームのように楽しめる仕組みに、自分なりに工夫して作り、楽しみながら努力を重ねていきました。
弁護士になってからの福永さん
弁護士になってからの福永さんの仕事ぶりは尋常ではないです。一般人には真似できないくらいの圧倒的な仕事量をこなされています。
弁護士1~2年目
毎月の業務時間が常時300時間を超えている
同期の2倍程の仕事量をこなす
土日祝日問わず、朝10時から深夜1~2時まで勤務
休みは週に半日とるくらい
2日連続で休むことは年に一度あるかないか
元旦でも午後には事務所で仕事をする
では、どうしてここまで頑張れるのでしょうか?その理由を検証したいと思います。
福永活也さんの自己評価について
一瞬でも自分が本気で熱中して目指したものに近づき、自分史上の高みに昇ることができたという感覚や経験は自分に残り、ここで得たものは必ず今後の人生にも活きていく 83ページ
最も自分のモチベーションを高めてくれるのは、過去の努力です。過去にこれだけ努力してきたという思いが、きっとなんとかなるはず、これで終わらせてしまうわけにはいかないというモチベーションに繋がり、
そして過去にこれだけやってきたのだという思いは気迫と自信を生み、必ず仕事への熱中度を上げ、 96ページ
弁護士になるための勉強を全力で、徹底的にやり切った過去の経験が、「全力を出して物事にあたる福永さんのスタイル」を作り上げています。
全力を出し切って物事にあたり、やるだけやったという達成感が福永さんを変えたんですね。
今の福永さんの状態は、自分の能力に対する自己評価が高い状態です。自分には高い能力があると心から信じている状態です。これをエフィカシーが高い状態といいます。
ここで苫米地英人さんの「立ち読みしなさい」という本に書かれている中からエフィカシーの低い人、高い人について引用してみたいと思います。
「私はただのアルバイト」「私はアルバイトだから社員さんほど働かなくていい」というエフィカシーで働いていれば、本来の力をセーブして働き続けますし、セーブしていること自体にも気づきません。「私はごく普通の人」というエフィカシーでいると、「常に自分の能力を制限して生活する」ようになります。
「自分にはこれといった才能や能力もない、ごく普通の人間だ」と思っていると、本来自分が持つ能力や才能を自分で押さえつけて、しかもそのことすら気づけず、本来は持っているはずの才能を発揮できずに人生を終えるのです。
ソフトバンクの孫社長が、学生時代にあなたと同じアルバイトをしていたら、間違いなく全力で働きます。アルバイトだから、新人だからとか、社員だからとか、時給はいくらだからとかは関係ありません。「30代で最低1,000億円のビジネスをする」という高いエフィカシーを持っていた孫社長なら、自分の能力を出し惜しみしません。常に全力です。力をセーブするどころか、自分の能力をさらに高めることだけを考え行動します。
自分が自分に与えている評価(自己評価)が自分の行動を決めるんですね。自己評価は実際の能力とは関係なく、自分が自分をどう思っているかだけです。
福永さんの行動を見ていると、福永さんが自分自身に与えている自己評価(エフィカシー)がとても高いことが分かりますよね。
↓苫米地英人さんの本
福永さんのマインド
福永さんの考え方で、私自身にとっても、他の人の人生にとっても良い影響を与えそうだと私が感じたものをいくつかシェアしたいと思います。
仕事の対価は報酬と経験である
何かに挑戦して失敗したとしても、経験だけは確実に得られるので、その挑戦からは十分な対価と成功が得られたと考える 88ページ
失敗ではなく、経験ととらえる。
挑戦さえすれば、経験を得るという成功が必ず待っているわけで、逆に失敗が何かと言えば、挑戦しないことになります。 91ページ
福永さんはリフォーム会社の営業職を入社から2か月で退職されています。真面目に営業をしていたのは最初の5日間だけだそうですが、その5日間で、当時一日に100~200軒の家の外壁を見比べるという経験をし、その経験は、今の不動産投資で、建物の劣化具合を判断する時に役立っているそうです。
今自分が経験している事柄が、(失敗を含めて)今後の人生でどのように活きてくるか分かりません。経験を積むということは、どんなことであれ価値のあることなのだと思えば、自分の今の状態を肯定できますよね。
今あることに全力を尽くす
福永さんは、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォード大学で行った卒業式の講演を著書の中で紹介しています。
ジョブズは、人生は点と点の連続であって、将来に向かって線を引くことはできないと言っています。あくまでも今に熱中して、現在に点を刻んでいった後に、結果的に過去を振り返ると点が何らかの形で繋がることもあり、そうなることを信じて点を刻むしかないと。71ページ
ジョブズのこの言葉を自分に置き換えて、福永さんが書いている箇所を要約してみます。
テレビドラマの影響で行政書士試験の勉強を始めたが、この段階では司法試験に挑戦することは全く考えていなかった。もし考えていたならば、内容がさほど重なっていない行政書士試験の勉強をしようとは思わなかったはず。
当時の自分が刻める点は行政書士試験の勉強だけだった。しかし、将来のことは考えず、今刻める点をとりあえず刻んでみようと、行政書士試験の勉強に取り組み始めたことで、結果的には点が繋がって今に至った。71~72ページ
先のことをあまり損得で考えず、自分の感覚を信じて、今目の前にあることを大切にして、全力を尽くすことが大事だと言っています。
目の前のことに全力を尽くすというのは、自分の意志でコントロールできますよね。今目の前にあることが将来に繋がっています。
仕事への原動力
お金以上に仕事を通じた自己成長や、クライアントからの感謝、社会貢献の一助となれる喜びを感じる毎日に、心身の隅々まで満たされていました。それほど仕事に取り組むこと自体に心躍る毎日だったのです。4ページ
仕事や人間関係に対する福永さんの考え方は、ホリエモンに似ているところがあります。「お金を稼ぐために仕事をする」というよりかは、「遊びと仕事の境界線がない」感覚です。
全てのことを全力で熱中して今の楽しみを大切にしていくと、仕事とそれ以外の区別はなくなっていきます。231ページ
「小さな成功体験」や、「小さな達成感」も楽しみのひとつ。
将来の夢や目標が何なのか、またそれらが成功するかどうかさえ必ずしも重要ではなく、結果に向かう過程、つまり現在の楽しみがどれだけ得られるのかが大切。227ページ
ホリエモン風に言い換えると「今に没頭する」
何かに向かって熱中して取り組むことは、それ自体が、胸が高鳴る充実した毎日を送らせてくれる楽しみになってくれる。227ページ
「熱中する楽しさ」「全力でベストを尽くしたという自信」を弁護士の勉強で最初に体感されたんですね。ここが福永さんのブレイクスルーのきっかけになったんだろうなーと感じました。
交友関係とビジネス
信頼できる友達と同じことを共有して取り組む過程自体が楽しく熱中できる貴重なもの 229ページ
多くの人は、名刺交換をして、自分の利益に繋がるようなビジネスパートナーを探そうとしますが、福永さんはそうではなくて、人との会食も、
食べることが目的ではなく、そこで友達に会うのが目的 181ページ
誘ってくれた人と時間を共有できるからこそ参加したいと思っているから 184ページ
ビジネス抜きで、友達として付き合いたい人と、時間を共有することを大切にしている。
人対人としてお互いに興味を持ち、何かしらリスペクトできる面を見つけ合って、互いに惹かれていった結果、仕事に繋がる 193ページ
結果としてビジネスに繋がったけれど、最初から意図したわけではなかった。
サードドアにも「人との信頼関係を作る一番の近道は、一緒に楽しい遊びをすることだ」と書いてありました。
年収5億円以上を稼ぐ営業術
独立してからの年収5億円以上を稼ぐ営業術は、170~175ページに書かれています。
要約すると、地方の○○組合、○○商工会などの法人や個人事業主の、各団体のトップの役職の方に会いに行き、その中で会ってくれた人に、相手のメリットになる情報を徹底的に勉強して提供し、呼ばれたときにはすぐに出向き、頑張って成果を上げて信頼を得て、自分のファンになってもらい、顧客を紹介してもらう形で、どんどん仕事が増えていったそうです。
それまで1年以上かけて準備してきた知識、人脈を活用し始めて、(中略)独立してから数か月後には寝ている時間以外はひたすら仕事をし続ける状態になり、取扱案件数は数百件に達し、ピークの月収は2億円を超す程でした。116ページ
「日本一稼ぐ弁護士の仕事術」の感想・まとめ
父親から「お前はダメな奴だ」と執拗に言われ続けて育った福永さんゆえに、自己評価が低く、何事にも本気を出さず、妥協して生きていた、そんな自分にスイッチが入ったのが、行政書士の勉強でしたよね。
「学んだ法律知識で少し得意げになれるのが楽しい」という小さな成功体験は、「自分の感覚を信じていく」という最初の一歩だったんですね。
知識を得ることが楽しい、もっと勉強して弁護士になりたい、という自分の心の中から湧いてくる自分の感覚を信じて、失敗にめげず、というか失敗ではなく経験というとらえ方なので、失敗して諦めるということがないんですね。
福永さんのケースでは、「弁護士の資格取得に全力で取り組んだ自分」を高く評価したことにより、「全力で物事にあたる自分が本当の自分なんだ」という自己認識に大きく変化していったのですが、そもそも自己評価は根拠が不要です。つまり、自分が自分をどう思うかは今すぐにでも変えられるんですね。
「自分はダメな人間だ」と自分へ低い評価を与え続けると、自分の潜在的な能力が眠ったままになってしまいます。それは24歳のフリーターだった福永さんの例を見ても分かる通りです。
常に自分を高く評価しましょう、その根拠はいりません。どんな小さなことでもいいので自分を褒めて認めてあげましょう。「これでいいや」と自分を低く見積もらない、妥協しない、損得で自分のエネルギーを出し渋らないことが大切だと思いました。
人と比べず、自分の最高レベルを表現する、「全力で物事にあたる」ことで自己評価(エフィカシー)が高くなります。
今これだけいろんなジャンルで活躍されている福永さんですが、まずは弁護士になるための資格取得のための勉強を、ひとすじに全力で取り組んだのが最初でした。
なので、まだ成功体験がない場合は、あれこれと手を出さず、一つに的を絞って熱中して、ブレイクスルー(現状の自分を打破)することが大切なのではないかと思いました。
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