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「ファクトフルネス」ハンス・ロスリングの書評・要約

書評

世界の事実を知らなさすぎる私達に、「ファクトフルネス」は、10の思い込みを手放して、データを基に「世界を正しく見る」大切さを教えてくれる。世の中は思っているほどそんなに悪くない。視野が広がる一冊。

こんな人におすすめ

・世界の事実が知りたい人
・ネガティブ思考の人
・人生がつらい人
・不満の多い人

読むとこう変わる

・間違った思い込みに気付く
・上から目線で他国の人を見なくなる
・どれだけ自分が恵まれているかが分かる
・ポジティブ思考になる

ハンス・ロスリングさんの紹介

ハンス・ロスリングさんは、お医者さんで、公衆衛生の専門家です。2005年に息子のオーラさんとその妻アンナさんと共にギャップマインダー財団を設立し「事実に基づく世界の見方」を世の中に広めようと活動をされていました。

2017年2月7日に他界されています。

「ファクトフルネス」を読もうと思ったきっかけ

メディアにも頻繁に取り上げられているベストセラー本なので、どうしてそんなに人気があるのか知りたかった。

「ファクトフルネス」の要約

ファクトフルネスとは、著者のハンス・ロスリングさんの造語で、「事実に基づいて世界を見ること」という意味です。人間には、10の思い込みがあり、そのせいで、世界を正しく見ることが困難になっているとのこと。

10の思い込み

1.分断本能
2.ネガティブ本能
3.直線本能
4.恐怖本能
5.過大視本能
6.パターン化本能
7.宿命本能
8.単純化本能
9.犯人捜し本能
10.焦り本能

 1.分断本能とは

「豊かな国」と「貧しい国」
「先進国」と「発展途上国」

など、2つのグループに物事を本能的に分類してしまうことを言います。

 過去の事実

1965年のバブルチャートによると、「先進国」と「途上国」では、女性一人当たりの子供の数と子供の死亡率に、明確な違いがありました。

先進国は、女性一人当たりの子供の数は少なく、子供の死亡率は低い。
途上国は、女性一人当たりの子供の数は多く、子供の死亡率は高い。

ほとんどの国々は、この2つのどちらかに当てはまりました。

 現在の事実

女性一人当たりの子供の数と、子供の死亡率で、バブルチャートを作成すると、2017年には、ほとんどの国が先進国とほぼ同じ水準になっていました。女性一人当たりの子供の数が多く、子供の死亡率が高い国は、世界人口の6%、13か国のみとなりました。

 「貧しい発展途上国」はもはや過去のもの

世界人口の75%は中所得の国に住んでいます。
低所得とされる国に住んでいる人達は、世界人口の9%です。

最も過酷な国

アフガニスタン、ソマリア、中央アフリカ共和国

(2億人(その半分はアフリカ))
最も極貧とされる人々は、紛争地帯に近い場所や紛争地域に囲まれた、作物のほとんど育たない土地に縛られている貧しい農民。

中所得とは

「ファクトフルネス」では、世界を4つの所得レベルに分けて説明しています。

中所得層とは、ここで言う、レベル2と3を指します。

国が違っても、所得レベルで同じなら、同じような生活をしています。文化や宗教が違っても、所得が同じなら共通点は多いです。

レベル1(10億人)

1日の収入は1ドル。裸足で、移動手段は徒歩。飲料水は泥混じり。生まれてから粥しか食べたことがない。不作の月にはお腹を空かせて床に就きます。歯ブラシはなく、指か棒で歯を磨きます。

レベル2(30億人)

1日の収入は4ドル。移動手段は自転車。一年中ほとんど同じものを食べる。お金を使って物を買うこともできるし、電気も使える。子供は学校に通う。でも、病気にかかったら、身の回りの物を売り払う必要があるため、生活は安定しない。1本の歯ブラシを家族全員で使います。

レベル3(20億人)

1日の収入は16ドル。移動手段はバイク。仕事を掛け持ちして毎日休みなく1日16時間働く。水道は使えるし、冷蔵庫もある。子供は高校に通う。歯ブラシは、1人に1本与えられている。

レベル4(10億人)

1日の収入は32ドル。学校には12年以上通う。飛行機に乗ったり、車を買うこともできる。蛇口からはお湯も出て、外食を楽しむこともできる。

「ファクトフルネス」を読む前の私

昔「発展途上国」と呼ばれていた国が、今は「新興国」と呼ばれるようになり、それらの国々の生活水準が良くなっているということは知ってはいた。世界にはまだ極貧と言ってもいいような方達は存在しているということも知ってはいたが、世界の人口に対してどのくらいの割合なのか、世界のどの国なのかはよく知らなかった。

「ファクトフルネス」から得た気付き

当たり前の幸せに気付いた

分かっていたつもりだったが、改めて自分がどれだけ恵まれているかを再認識した。
収入が1日1ドルの人の生活がどれだけ過酷か、そこから抜け出すことがどれだけ厳しいかが、本に書かれている文章や写真でとてもよく理解できた。生まれてから同じものしか食べたことがない人が存在するという事実はとても衝撃的だった。

世界は思ったよりも良くなっているが、悪い部分もある

私たちの「先進国以外の国々に対するイメージ」は、50年も前の事実からアップデートされていない。だが、世界は私たちが思っているより急速なスピードで進歩している。その一方で、過酷な極貧とされる生活を強いられている人々が依然として10億人(その内5億人はアフリカに住んでいる)もいるという事実はショックだった。

新興国に住む人達の気持ち

著者がアフリカで、講演をしたとき、アフリカ連合委員会のズマ委員長の言った言葉が印象的だった。

「ああ、そうね、極度の貧困がなくなるって話ね。そこが始まりなのに。先生の話はそこで終わってましたよね。極度の貧困がなくなればアフリカ人は満足だと思ってらっしゃる?普通に貧しいくらいがちょうどいいとでも?」

「50年もすればアフリカの人達は観光客としてヨーロッパに歓迎される存在になります。難民として嫌がられるんじゃなくてね。」

引用元:ファクトフルネス 234ページ

ズマ委員長は、ハンスさんの言葉から、「上から目線」的な雰囲気を感じとったのかも知れないな、と思いました。

「ファクトフルネス」を読むと、レベル2や3の生活圏に住む人達が、レベル4になる日はそう遠くないと私も感じました。それどころか、世界の中心になっている可能性だって0ではないと思いました。

「ファクトフルネス」を読んだ後のTODO

・どの所得レベルの人も下に見ない
・毎日を感謝して過ごす
・困っている人に親切にする

 

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この記事を書いた人
はづき

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